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夢基金生のふるさとを訪ねて

  夢基金卒業式と第1回「夢を語る」同窓会を終えた翌日、ふれあいの旅の参加者は、夢基金の支援で勉強していた劉星蓮さんの故郷・羅平県魯布革郷多依村へ向かいました。劉さんはプイ族で、今年6月、無事春蕾クラスを卒業しました。プイ族の里・ 魯布革郷多依村は、昆明から南東へ車で約5時間ほどの距離にあります。

 午後、村についた一行はまず、劉さんの出身校である多依完全小学校を訪れました。多依完全小学校ではプイ族の子ども約200人が勉強しています。その日は日曜日でしたが、日本からのお客さんが来るということで30人ほどの子どもたちが集まってくれていました。

 学校では李樹村校長以下先生方と会談、村の状況や教育方針について伺いました。先生は、教え子の劉さんが昆明で勉強し、こうして会いに来てくれることを誇りに思うと嬉しそうに話してくださいました。また、いずれも羅平出身の若い先生方の情熱には、圧倒されるものがありました。

 その後、教室で待っていた子どもたちに、日本から持ってきた文房具をプレゼントし、学校を後にしました。

プイ族の一般家庭で

 学校を後にした一行は、プイ族の一般家庭にお邪魔しました。春蕾クラスに通う少数民族の女の子たちの平均的な家庭を知って頂くためです。今回お邪魔したのは、劉さんの親戚のおうち。電気は通っているものの電灯もなく、家財道具もなく、唯一の財産は牛というご主人のお話しに、旅の参加者は言葉を失いました。大都会昆明との余りの落差に、多くを考えさせられたようです。それでも、明るく屈託のない笑顔で迎えてくださったご主人やご家族に、胸を打たれる思いでした。

 午後6時過ぎ、一行は学校からほど近い劉星蓮さんの家につきました。劉さん一家は広西チワン族自治区に住んでいましたが、ダム建設に伴う政府の移住政策で、10年ほど前にお父さんの出身地でもある雲南に移ってきたということです。政府から支給された家屋はきれいなものでしたが、内装も家財道具もほとんどない土間のままでした。「娘が昆明で勉強できることは誇りだし、皆さんの支援に感謝してもしきれない」とはお父さんの弁。昆明で勉強している星蓮さんは、劉さん一家だけでなく、村全体の希望でもあるといいます。星蓮さんの帰りを待ち、お守りを渡す村人の姿が印象的でした。
 劉さんはお父さん、お母さん、弟さん、おばあちゃん、おじいちゃんの6人家族。ご家族はプイ伝統料理でもてなしてくださいました。学校の先生方も合流し、2時間半の大宴会となりました。

最後に

 「25の小さな夢基金」の女の子たちにとって、大都会昆明の高校で勉強するのは、本当に特別なこと。彼女たちは自分だけでなく、家族や村人の夢も背負っているのです。今回の訪問を通し、会員の皆さまにはそのことを肌で感じて頂けたのではないかと思います。これまでに劉さんを含めた150人の女の子が、皆さんの支援を得て勉強に励んできました。改めて皆さんのご支援に感謝申し上げます。

 劉星蓮さんが希望の大学に合格されていますように!また来年、同窓会でお会いしましょう!

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