「日本雲南大学生交流スタディツアー」活動記録
2015年8月19日(水)~8月29日(土)、「第3回日本雲南大学生交流スタディツアー」を開催いたしました。スタディツアー3回目となる今回は、初の日本開催!長野県青木村での活動を中心に、学生たちが「地域活性化プラン」を考えました。
参加したのは、日本人学生4名、雲南学生12名。計16名の大学生が集い、前半は東京都内でのフィールドワーク、後半は青木村を訪問、フィールドワークや国際シンポジウムへの参加、そして最終日に青木村でできる地域活性化プランを各チームが発表するというプログラムで実施されました。
初日のオリエンテーションでは日本と雲南の学生が初対面!チームに分かれた後に自己紹介、チーム対抗クイズゲームで盛り上がり、参加メンバーはすっかり仲良くなりました。クイズゲームの優勝チームには、当協会の法人会員様である(株)リンガーハット様からいただいた優待券を贈呈!(株)リンガーハット様、ありがとうございました。もちろん、毎回恒例のスタディツアーTシャツ贈呈式も開催!
午後からは、東京駅近くにある「地域活性化センター」へ。振興部長の福田様より、地域おこし協力隊や地域活性のケーススタディについてお話しいただきました。講演後には、学生たちが積極的に質問。「格差社会である中国で地域活性を策定する場合にはどうしたらいいのか」などの質問が出ていました。その後は、銀座にある信州首都圏総合活動拠点「銀座NAGANO」を訪問。地域のブランディング化やマーケティングについて、所長の熊谷さんよりお話ししていただきました。館内は、とてもきれいで学生たちも興味津々!きれいに並べられた特産品の数々を、お土産に購入する学生も。
東京でのフィールドワーク
いよいよ青木村へ
そして、今回のスタディツアーのメイン「長野県青木村」へ!8月23日から26日まで、青木村に住む大勢の方にお世話になりました。
23日の夕方、青木村に到着すると、すでに青木村婦人部の方々が夕食を作って待っていてくれました。地元の食材をたっぷり使った和食は雲南学生たちにも大好評!おいしくて食べ過ぎる学生も続出…。
青木村2日目、さっそく青木村でのオリエンテーション開始です!青木村の村長である北村様のご挨拶で始まり、バスで村内を見学。青木村役場の観光係 小林様が自らバスを運転しながら青木村について説明してくれました。戻ってきてからは、青木村で活動している3名の地域おこし協力隊の方から業務について説明。そのまま「地域産業」「医療・福祉」「教育・文化」「環境・観光」4つのチームに分かれてワークセッションを行いました。各チームのテーマに沿った青木村の専門家が、明日の行動計画について指南してくれます。
青木村を活性化させるためには、どんなことができるのか…。チームの軸に合わせたフィールドワークを計画していきました。各チームそれぞれの想いを抱えて臨んだフィールドワークでは、地元の方々との嬉しい出会いが盛りだくさん!
青木村で展開している事業所の方がインタビューに応じてくれたり、学校の先生がお話しを聞かせてくれたり、農家の方が農作物を見せてくれたり、地域おこし協力隊の方が登山案内をしてくれたり…。「こんなところが見たい」「こんな話しが聞きたい」という学生たちのわがままにも快く応えてくれた青木村の皆さんに心から感謝しています。
この日の夜には、江戸時代から青木村に伝わる伝統芸能「義民太鼓」も体験!義民太鼓保存会会長の宮入様が丁寧に指導してくださったおかげで、短時間でも一曲分をマスターできました。最初は戸惑っていた学生たちも慣れていくにつれてヒートアップ!伝統芸能に直接触れる機会はなかなかないですが、今回は学生が自らが体験することによって身近に感じられるようになったはず。
最終日の4日目、青木村で初となる「青木村 国際シンポジウム」に学生たちも参加しました。「外国から見る青木村」をテーマとして構成された今回のシンポジウムでは、海外から青木村に移住してきた2人がスピーカーに。アメリカから来たジオ・モントーヤさん、シモンズ・マーガレットさんが青木村に居住する意味と魅力についてお話ししてくれました。
2人が何より強調していたのが、青木村の自然の豊かさと、人の良さ。それは、今回のスタディツアーで初めて青木村を訪れた学生たちも感じていたことでした。「人の温かさ」──、この4日間で多くの方に迎え入れられ、おもてなしを受けたこと。青木村の活性化に対する熱意を感じたこと。日本人、アメリカ人、中国人…国籍にかかわらず、青木村という同じ場所に集った人たちが、青木村について本気で考える。そんな時間になりました。
青木村で出会った人、自然、文化は、学生たちを大きく変えたようでした。東京に戻ってきてからは発表会に向けて資料作りに専念。ハウス食品(株)様からいただいた「とんがりコーン」を片手に、夜遅くまで頑張りました。
そして迎えた8月28日、いよいよ地域活性化プランの発表です。各チームがこのスタディツアーのなかで考えたプランを本気でぶつけ合いました。その結果、「食文化×観光×留学生で青木村を活性化」として、青木村での留学生スタディツアーの実施を考えた「環境観光」チームが優秀賞を獲得。優秀賞には選ばれなかったチームのプランもすぐに導入を検討できるようなものばかり。学生たちから上がってきたプランはすべて、青木村役場に届けさせていただきました。ぜひプランを実現させて、地域活性化に貢献したいですね!
いよいよ発表審査会!
今回のスタディツアーを終えて、一回りも二回りも成長してくれた学生。自分の目で見て、本物に触れて、実際にその場にいる人に会いに行く。その大切さを実感してくれたのではないでしょうか。メディアでは、あまり取り上げてもらえない日中国際交流ですが、この学生たちによってもっと良い交流が続くでしょう。参加者の皆さん、おつかれさまでした。 そして、何から何までサポートしてくれた青木村の皆さんに感謝。また、忘れてはいけないのが影で支えてくださっていたボランティアスタッフの皆さんの存在。自炊生活だった青木村で、みんなの分のご飯を作ってくれました。学生たちに…と、カレールウやお菓子を提供してくださったハウス食品(株)様にも心から感謝しています。ありがとうございました!
本当に多くの方に支えられて、開催に至った第3回日本雲南大学生交流スタディツアーでした。
参加者(敬称略・順不同)
【日本】小形 紗友望(大妻女子大学)、小林三葉(宇都宮大学)、木下千尋(専修大学)
【雲南】文家豪、王乐、罗雯雪、包茜(雲南民族大学)金秀茹、孙瑜婧、周婧怡、莽德芬(雲南師範大学)钱腾玄(雲南大学滇池学院)、杨红云(雲南財経大学)、朱思睿(北京現代音楽学院)、谢曦翎(雲南大学)
【助成団体】公益財団法人 三菱UFJ国際財団
【協力団体】
長野県青木村村役場、銀座NAGANO、一般社団法人地域活性化センター、青木村義民太鼓保存会、青木村住民の皆様、青木村婦人部、ハウス食品グループ本社株式会社、リンガーハットジャパン株式会社、みんなのパン屋「こるぷ」、株式会社技術評論社
【NPO法人日本雲南聯誼協会】
東京本部 理事長・初鹿野惠蘭、理事・林則幸、小郷あゆみ
雲南支部 劉泓韜、林娜
ボランティア 平田栄一、宋愛平、渡部優美、千々岩 哲、金澤 孝
お問い合わせ
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