新年交流会の開催
協会は2月15日、東京都千代田区の中国雲南酒膳坊 過橋米線 秋葉原店にて、「日本と雲南ー食と文化でつながるー新年交流会」を開催致しました。 当日は、中国国際貿易促進委員会駐日代表処 首席代表 史銘 様、吉三次派若柳流の家元、三代目若柳吉三次様、幸若松葉様、幸若一久様、国際薬膳調理師(中華中医薬学会認証)薮崎友宏様をはじめ、協会会員、雲南省や当協会の活動に関心をお持ちの方、雲南出身の方、中国語を学ばれている日本の方など約40名が一堂に会し、食と文化を通じて世代を超えた交流を深めました。


雲南料理を囲んで
会場では、雲南の豊かな食文化を代表する料理が供されました。締めには名物「過橋米線」が振る舞われ、湯気立つ高湯に具材をくぐらせるひとときを通じて、参加者同士の会話も自然と弾みました。雲南料理の滋味深い味わいは、日本の食文化とも響き合い、和やかな雰囲気の中で交流が広がりました。


主催者・来賓挨拶
開会の挨拶では、初鹿野惠蘭理事長より、これまで26年にわたり積み重ねてきた日中民間交流の歩みと、今後の展望について述べられました。続いて若柳吉三次様、史銘様よりご挨拶をいただき、春節を前にこのように集う意義や、2025年大阪・関西万博を契機とした交流の広がりについてお話がありました。

文化交流プログラム 心と心を結ぶ
日本舞踊若柳流三代目家元である若柳吉三次様より、日本舞踊の歴史や所作の美についてのご解説をいただきました。また、雲南省出身で中国舞踊を専門とする武奕含さんより、雲南民族舞の紹介と体験型の交流が行われました。さらに、雲南少数民族の伝統楽器・葫芦絲(フルス)の演奏が披露され、澄んだ音色が会場を包み込みました。音楽と舞踊が言葉を越え、人と人とを結ぶ力を改めて感じるひとときとなりました。

参加者のご感想
協会ボランティアの馬躍さんと、大阪から遥々駆けつけてくださった、雲南省の少数民族に伝わる、ひょうたん(葫芦)と竹管で作られた伝統的なフリーリード気鳴楽器、フルス(葫芦絲)演奏者、Ayumu様にご感想をお寄せいただきましたので、ご紹介いたします。
協会ボランティアの馬躍さん

2026年2月15日正午。春の訪れを感じさせながらも、まだ肌寒さの残る東京の空は澄みわたり、明るく輝いていました。認定NPO法人日本雲南聯誼協会主催「日本と雲南ー食と文化でつながるー新年交流会」が、秋葉原の過橋米線店にて温かく開幕しました。日中両国の政界、経済界、学術界、芸術界など各分野から40名を超える方々が一堂に会し、立ちのぼる湯気と朗らかな笑い声の中で新年を迎えるひとときとなりました。
会場は決して広くはありませんが、その分いっそう親密な雰囲気に包まれていました。木製のテーブルと柔らかな灯りが調和し、店内にはスープの豊かな香りが広がります。雲南省建水県の伝統料理「汽鍋鶏」が静かに蓋を開けられると、琥珀色に澄んだ鶏湯が姿を現しました。黄金色に香ばしく揚がった干焙洋芋絲には「ジャガイモを食べると立派な子に育つ」という地元の言い伝えがあり、その意味を聞いた会場からは自然と笑みがこぼれました。外はさくりと中は柔らかな生炸鶏、香り高い炒めキノコ料理、そして締めにはやはり過橋米線。熱々のスープに薄切りの肉や野菜が一枚ずつくぐらされ、味覚が言葉に代わる共通の表現となりました。初対面同士でも、料理を通して自然に距離が縮まっていきます。
開会の挨拶は、初鹿野惠蘭理事長が務められました。温かさと力強さを兼ね備えた語り口で、長年にわたり地域文化交流を推進してきた協会の歩みを振り返られました。続いて、若柳吉三次様、中国国際貿易促進委員会首席代表の史明様がご挨拶されました。お二人はそれぞれの立場から、春節を前にこのように集う意義について語られ、2025年大阪・関西万博をめぐる協力や交流の広がりが、両国民間交流に新たな活力を与えていることに触れられました。そして日中友好の継続的な発展への確信と、新しい春への期待を述べられました。
若柳吉三次様は、幸若舞の伝統を受け継ぐ家系に生まれ、日本舞若柳流の若き宗家でもあります。そのご来場は会に格調と優雅さを添えました。日本舞踊は能楽や歌舞伎を源流とし、江戸時代に形を整えた伝統芸能で、「間」の取り方や身体の抑制美を重んじます。ひとつの所作にも長年の鍛錬が宿り、ゆるやかな動きの中に深い呼吸と感情が込められています。若柳様は基本の歩法や手の動き、その意味や古典的な趣を丁寧に解説され、文化の奥深さを感じさせてくださいました。
これに呼応するように、雲南省出身で中国舞踊を専門とする武奕含さんが、雲南民族舞を紹介されました。多民族が暮らす雲南では、傣族の水のように柔らかな舞、彝族の力強く奔放な舞、白族の端正で落ち着いた舞など、それぞれの民族性が鮮やかに表現されます。肩や腕、腰の円やかな動きを特徴とし、自然との呼応を大切にするのが雲南民族舞の魅力です。参加者も簡単な腕の動きを体験し、クイズ形式の交流を交えながら、笑顔の中でその背景にある歴史や暮らしを学びました。
宴は幾度も盛り上がりを見せました。とりわけ印象的だったのは葫芦絲(フルス)の演奏です。悠々と流れる旋律は、まるで瀾滄江のほとりから届いたかのようでした。驚くことに演奏者は日本人。目を閉じれば、その澄んだ音色に国境は感じられません。音楽と舞踊こそが、言葉や立場を超え、心と心をつなぐ架け橋であることを実感しました。
三時間はあっという間に過ぎ、最後は在日彝族写真家の烏里烏沙様がシャッターを切り、記念の一枚を残してくださいました。そこに刻まれたのは笑顔だけでなく、世代や背景、国境を越えた真摯な出会いの瞬間でした。
店を出る頃には、ちょうどよい陽光が差していました。名刺を交換し、再会を約束し、協力や芸術、家族の話に花が咲く――文化はもはや抽象的な概念ではなく、食卓や舞、旋律の中に息づく具体的な記憶となっていました。
花と歌舞と情熱の雲南。克制と繊細さ、礼を重んじる日本。愛と開放を媒介に、音楽と舞踊を手段として、両者は違和感なく調和し、心を打つ響きを生み出しました。それこそが民間交流の尊さではないでしょうか。日常の中の誠実さが、やがて強くしなやかな友情の網を紡いでいくのだと感じました。
日本雲南聯誼協会は理事長のもと、26年にわたり中日交流に尽力してこられました。新しい一年、そしてこれからも長く、このような機会がさらに広がり、日中友好の絆がより強固なものとなることを心より願っております。
フルス(葫芦絲)演奏者のAyumu様

この度初鹿野理事長の熱烈なお誘いに今回初参加の機会をいただき誠に光栄に思います。今回参加された様々な方々と交流することができて、とても有意義で刺激的な思い出深い瞬間(ひととき)となりました。
2012年に内モンゴル出身の音楽家と出会ってから葫芦絲(フルス)を始め、その年からリュウリュウフルス吹奏楽団というグループで関西を中心に演奏活動が始まりました。2018年から個人でも演奏活動を開始し、中国語の歌もその頃から歌いはじめました。
フルスは雲南の少数民族の楽器であることを知り、雲南へ行きたい気持ちを持ちながら中々行く機会がなくて今に至ります。昆明は昔日本人の有名なマラソンランナーの練習拠点として使われていた場所です。更に、シャングリラ (Shangri-La): チベット文化圏のシャングリラ、松賛林寺、ナシ族の文化が残る麗江古城(世界遺産)、世界自然遺産の石林、元陽の世界遺産のハニ族の壮大な棚田の絶景、束河古鎮などなど語り尽くせないほどの興味深い場所がたくさんある雲南に大変興味を持ちました。
去年のチャイナフェスティバルで雲南聯誼協会とこうしてご縁ができてとても幸せです。いつか機会があればぜひ訪れてみたいですね。 本交流会は、ご参加くださった皆様のお力添えにより、日中の歌や舞、そして雲南の食文化が花開く交流の場となりました。心より御礼申し上げます。
本年も引き続き、日中友好と相互理解の促進に努めてまいります。今後ともご支援・ご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
感謝を込めて
本新年交流会は、ご参加くださった皆様のお力添えにより、日中の歌や舞、そして雲南の食文化が花開く交流の場となりました。心より御礼申し上げます。 本年も引き続き、日中友好と相互理解の促進に努めてまいります。今後ともご支援・ご協力のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
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