第10校目「日中高安治僑心小学校」開校式
 2006年10月10日。支援第10校目小学校「日中高安治僑心小学校」が開校式を迎え、初鹿野理事長と、協会顧問である樋口忠治さん、協会会員と雲南支部スタッフが参列しました。
 中国側からは、現地パートナーである雲南省帰国華僑聯合会李巨涛副主席、何艶苹さん、麗江市人大楊国清主任、市政協常務副主席、市委統戦部奚麗宏部長、市委統戦部趙向群副部長、麗江市僑聯餞宝軍主席などが参列し、村人や先生、子どもたちを交えて賑やかに執り行われました。
 この小学校は、雲南省麗江の聖山世界自然遺産である「玉龍雪山」の麓、同じく世界遺産に登録された石畳の「麗江古都」から車で1時間の所にある「高安村」の中に位置しています。この村に暮らす主要な少数民族は、ナシ族、ペー族です。
開校式を終え、全員で記念撮影

 当日、麗江はあいにくの曇り空でしたが、新しく完成した学校の前には、たくさんの子どもたち、民族衣装に身を包んだ村人が列になって並び、盛大な拍手で出迎えてくれました。
 校舎まで続く道には柔らかい松の葉がいっぱいに敷き詰められていました。これは地元少数民族の、客人が来たときに行う最大のもてなしなのだそう。一行は開校式典が行われる校庭を目指し、松葉で作られた門をくぐりました。

子どもたちや村人が盛大な拍手で出迎えてくれました
元気いっぱいな子どもたちの出迎え
校庭は人で埋め尽くされました

 校庭に並べられた椅子に、式典参列者の会員と子どもたちが一緒になって腰を下ろすと、いよいよ式典が始まりました。それまで騒いでいた子どもたちもじっと挨拶の言葉に耳を傾けます。

真剣な面持ちで式典に臨む
会場をぐるりと囲むご両親たち
お母さんも喜びで
いっぱいの笑顔
子供を間に挟んで、協会会員の白木さん、太田さん、狩野さん

 協会を代表して初鹿野恵蘭理事長が子どもたちにお祝いの言葉を贈りました。「しっかり勉強してね」と声をかけると、校庭いっぱいに元気な返事が響きわたりました。樋口忠治顧問は「自分にとって子供たちが一生懸命勉強してくれることが何よりもの喜び」と語りました。
 続いて、小学校児童を代表し、3人の子どもたちの挨拶。大勢の人を前にしての大役に、緊張で手がぶるぶると震えている子もいましたが、一生懸命の挨拶に参列者からも「がんばったね」と拍手が上がりました。

しっかり勉強してね、と初鹿野理事長
開校の喜びを語る樋口忠治顧問
当協会へ中国帰国華僑聨合会より
感謝状が贈られました
右は省僑聯の李巨涛副主席
壁には新しい小学校の
名前が刻まれています
ほほえましい児童代表の挨拶
右は高安治小学校の校長先生

 挨拶が終わると、会員の皆さんから子どもたちへ文房具やボールが贈られました。これら文房具は全て協会会員・廣瀬一美さん、近藤釼一さん、高田博光をはじめとする会員の皆さんが子どもたちのために準備してくれたものです。色鮮やかな色エンピツや新しいボールに、子どもたちも大喜びでした。
 最後に、子どもと村人とが校庭いっぱいに広がって、手をつなぎ、輪になって踊りはじめました。賑やかな笑い声があちこちで上がり、開校式典の参加者も全員、踊りの輪に加わりました。慣れないステップに戸惑う参加者もいましたが、手をつないだ村民の笑顔につられて、自然と顔がほころんでゆきました。

子どもたちへ文房具の贈り物
色えんぴつを手にはにかんだ笑顔
素敵な絵をたくさん描いてね
お母さんたちも嬉しそうに
子どもたちを見守ります
ありがとう!と協会会員の手を
しっかりと握る満面の笑顔のお母さん
カメラを向けると
恥ずかしそうに照れ笑い
最初は小さかった踊りの輪が
どんどん大きくなってゆきました
子どもたちに誘われて
参加者も踊りの輪に加わります

 お別れの時間になると、村人がナシ族語で「一路平安(旅路が平安でありますように)」という歌を歌ってくれました。大人も子どもも「ありがとう」と繰りかえしながら、参加者の肩を叩いたり、手を握って何度もうなずいたり、別れを惜しんでくれました。この村にとって、学校が完成したことが大きな喜びであったことが、ひしひしと伝わってくる暖かい開校式でした。
 会員、協力者の皆さんの暖かい支援によって完成した支援第10校目小学校。当協会では今後、建設後のフォローアップ事業を開始します。高安治小学校を定期的に調査し、継続的に支援してゆきます。

マイクを手に「一路平安」を
歌ってくれました
お別れの時間になっても
いつまでも話は尽きませんでした
太田洋子会員、子どもたちと
とても仲良しになりました
小学校の校庭で
初鹿野理事長と子どもたち
「ありがとう」「さようなら」
最初から最後まで笑い声で
いっぱいの開校式でした
学校までの道に貼られた幕
「日本の友人の心からの支援に感謝します」と書かれています

記念碑
校舎に掲げられた記念碑には日本からの支援に対する
感謝の気持ちが記されました
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