第9校目「禾甸鎮小学校『日中友好僑心楼』」落成式

 2006年4月12日。春うらら晴天の中、一般財団法人天真会(代表・青木宏之さん)のご支援をいただき、協会支援の第9校目となる祥雲県禾甸鎮上朋小学校の「日中友好僑心楼」落成式が開催されました。
 この小学校は雲南省中部の大理ペー族自治州祥雲県という場所に位置し、今回の分校統合に伴い、児童数は600人強になりました。

開校式の様子 
新しく完成した日中友好楼

 当日、花模様鮮やかなぺー族の衣装に身を包んだ先生方、そして子どもたちが校門前に並び、一行を出迎えました。鼓笛隊のリズムも軽やかで、広い校庭は子どもたちの行進で徐々に埋まっていきます。学校の前には松の葉を敷き詰めじゅうたんのような道ができていましたが、これはペー族にとっての最高のお客様を招待するときのしきたりだそう。村をあげての大歓迎ムードがひしひしと伝わってきます。

初鹿野理事長と、一般財団法人天真会代表・青木宏之さんからの挨拶
記念碑を受け取りました
ペー族の衣装に身を包んだ先生方
開校式に臨む子どもたちの様子
真剣な顔で式典に臨む子供たち
初鹿野理事長、子供たちと一緒に
南里局長からボールを
受け取る子どもたち
支援者である天真会の皆様と
段校長先生、児童代表

 初鹿野理事長は、今回の小学校の子どもたちの印象を「とても人懐っこい」と語っていました。落成式を終え、初鹿野理事長がバスに乗り込もうとした時、鼓笛隊の中の3人組の女の子が駆け寄ってきました。「本当にありがとう! 私の髪飾り、これをあげる」初鹿野理事長の髪に、自分の髪飾りをつけた6年生の少女は嬉しそうにいつまでもニコニコとしながら手を振っていました。

宿題を見せてくれた男の子
日中友好と書かれた記念碑 

 今回の落成式に集ったのは初鹿野理事長、一般財団法人天真会(協力者)の皆様です。また、中国側からは、地元の教育局と学校関係者のほか に、雲南省華僑連合会主席、中国中央華僑連合会の主席も参加するなど、協会の活動への関心の高さが伺えました。このように中国国内の各方面からも協会の活動が注目されることは、とても喜ばしく、また国内でも支援の輪がさらに広まり、日本への理解も深まることが期待されます。

中国帰国華僑連合会主席とともに 
昆明事務局南里局長と、段校長先生

 禾甸鎮上朋小学校の校舎建設支援は協会にとっても多様な支援形態への試みでありました。(詳細は9校目小学校についてのご報告を参照ください)
 600余名の児童たちはこうして本校に新校舎を併設する形で入り、充分な学習環境と先生方の教育の下、一緒に学ぶことができるようになったのでした。各地に分散する小規模の分校を統合して一定の教育環境レベルを保つ試みは、また今後増えていく可能性があります。この「日中友好僑心楼」がいつまでもよりよい教育の場として存続するよう、我々は今後も見守りつづけたいと思います。

子どもたちや村人がみんなで見送ってくれました

 最後になりますが、下の写真は見送ってくれた児童の一人が、初鹿野理事長にプレゼントした髪留めです。きっとその子にとっては大切な宝物だっただろう髪留めを、「ありがとう! ありがとう!」と言いながら贈ってくれました。その純粋な優しさに、今後も教育支援活動を続けてゆく力を新たに得ることができました。


女の子が贈ってくれた髪留め

 
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