第7校目「日中果科僑心小学校」開校式
 2005年8月8日、「日中果科僑心小学校」の開校式が行われました。この日は数日前の雨の影響で道がぬかるみ、もともと車のために舗装された道ではないので、安全をきしてメンバーの一部が行くことになりました。四輪駆動車数台に分かれて乗り、7キロの道を1時間50分ほどかけて登ってゆきました。ヘアピンカーブを何回も切り替えしながら曲がり、崖っぷちぎりぎりを登っていきました。この間、800メートルの高度差です。車の幅ぎりぎりのくねくね道をゆっくりゆっくり登ってゆきます。脱輪でもしようものなら、そのまま谷へ落ち、怒江の激流に飲み込まれてしまうという、非常に危険な場所でした。また、車がエンストして滑っていくヒヤッとする場面もありました。普通の中国人でもいかないような、最奥地です。

車からの眺め

沢山の車が通ったのは
この日がはじめてだろう

 斜面を滑りながら登ってゆく車の中でひやひやとしていると、やっとのことで頂上に建つ学校に到着しました。標高1900メートルの場所にあります。小学校は夏休み中にも関わらず、「歓迎歓迎!(ようこそ!)」と子どもたちが大声で歌いながら迎えてくれました。
 学校にはとうもろこしで作った50度のお酒と、とうもろこし、ジャガイモ、きゅうりなどの盛大なおもてなしが用意されていました。自分たちの持っているものをお客さんに出してあげようという温かい気持ちを切に感じ、思わず目頭が熱くなるのを感じました。

ツアー参加者一同を温かく出迎えてくれる子どもたちや村の人々

 開校式は20人以上の外国からの訪問者を迎えるのが初めてなのか、子どもたちのびっくりしたような眼差しを受けて始まりました。子どもたちは興味半分、真剣半分でこちらを見ていました。ここで会員や協力者の皆様から頂いた贈り物を渡しました。

新築の校舎

開校式と贈り物をもらった
子どもたちの様子

 開校式では、初鹿野理事長、北原茂実理事とともに、雲南帰国華僑聯合会副主席、州や県の政府関連部門の方々からご挨拶の言葉を頂きました。「勉強は好きですか?」「元気ですか?」「うれしいですか?」などの問いかけに、子どもたちは割れるほどの声で元気に答えてくれました。
 北原茂実理事は、「大変な環境で生活している皆はとても強くて頑張りやさんだ。勉強は大切なので頑張ってほしい。みんなのきらきらした目を忘れません」と述べていました。また、政府の方は「大きくなったらこの怒江のように日本と中国の友情をいつまでも続けていってほしい。 」と子どもたちに語りかけてくれました。

開校式の最後に、開校式参加者と元気な子どもたちの様子

 開校式からの帰り道もまだ土が軟らかく、絨毯の上を進んでいるような感じのする道を進んでいきました。もしも雨が降れば車は通れなくなります。開校式を終えると、現地の政府の方々が天候の変化を心配し、子どもたちとの交流もままならず、やむ終えず下山することになりました。途中で車輪がぬかるみにはまってしまったため、途中で外に出て徒歩で下山しました。

開校式帰り道の風景と学校内部の様子  まだ机も椅子もない状態

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